Q どんどんあがる国外の物価と為替レート…海外旅行は“富裕層”だけのものになるの?

 国際的な物価高と記録的な円安で、ハワイなどアメリカに旅行しようとすると1日あたりの滞在費が20万円を超えるような事態になっているとニュースで見ました。このままだと海外旅行が“富裕層”だけのものになってしまいそうで、こんなことならもっと旅行に行っておけば良かったと後悔するばかりです。

 一方で、もっと円安だった固定相場制の時代などはさらに海外旅行が大変だったと思うのですが、その頃の海外旅行はどういうものだったのでしょうか。(30代・男性・会社員)

海外旅行は“富裕層”だけのものになってしまうのか…? ©iStock.com

A 当時の私の夢は、「一生の間に一度でいいから海外旅行してみたい」というものでした。

 確かに海外旅行は高根の花になりつつありますね。円安はアベノミクスによるものですが、ここへ来て歯止めが利かなくなってしまっています。

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 固定相場の時代についてのお尋ねです。1972年に変動相場に移行するまでは1ドル=360円の時代でした。当時、私は大学生。海外留学できるのはフルブライト奨学生など海外からの奨学金を受けることのできる優秀な学生だけでした。当時の私の夢は、「一生の間に一度でいいから海外旅行してみたい」というものでした。

 当時、海外旅行に行くには成田空港がまだありませんでしたから、古い羽田空港でしたが、家族はもちろん親戚友人たち一同が空港まで見送りに来て、餞別を渡すという大変なイベントでした。

 その後、円高が進んだことで気軽に海外旅行に行けるようになりましたが、時代は私の学生時代に逆戻りしているように思えます。