睡眠薬と一緒にウイスキーを飲み、昼から酒の臭いを放つように
2021年ごろからは小野容疑者は「眠れない」と言うようになり、睡眠薬と一緒にウイスキーを飲み、昼から酒の臭いを放つようになったという。タトゥーを彫る時にも酔っ払っていて、それが理由で失敗したことをきっかけにして、この知人女性は小野容疑者と次第に疎遠になっていったという。一時的とはいえ、危険な臭いに溢れた小野容疑者の自宅に、それでも女性が通った理由は何だったのか。
「いっささんは何でも話を聞いてくれるし、居場所をくれた。自分の家にはギスギスして帰りたくない。私が皮下脂肪が見えるぐらい深いリストカットをしたときも、母親は諦め顔で何も言わなかった。『ヤバいもの見ちゃったよ』ってそんな感じですよね。だけどいっささんはそれなりに心配してくれるし、『死にたい』といっても『そうだよね』と引かずに受け入れてくれました」
「私も死にたくなったら殺してくれるの?』と聞くと…
この女性には小野容疑者は当時から既に「人を殺して札幌の山に捨てた」と話していたようだ。小野容疑者は「死にたい」とつぶやく人に頻繁に連絡していたという。しかし、具体的な「殺し方」などの詳細を伝えると「やっぱり生きていきます」と相手から“ドタキャン”されることも多かったという。
だが、そんな時はむしろ、小野容疑者は「生きることを選んでくれた」と嬉しそうに語っていたという。
「『今日もドタキャンされた』といっささんが話していたある日、『私も死にたくなったら殺してくれるの?』と聞いてみたんです。すると、『その時になったらな』と。そしたら急に気が楽になって……。あ、私も死にたくなったら殺してくれる人がいるんだなって。じゃあもう少し頑張ろうと思えたんです。
料理の時には、フライパンで大きな火で肉を焼く様子を見せ、私が驚くのを見て嬉しそうにする、“エンターテイナー”な一面もありました。一緒に過ごした時間は……正直、楽しかったですね」