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――八田さんが小学生の頃というと、『ボキャブラ天国』(フジテレビ系)や小室哲哉の「TKサウンド」などが流行っていた時代で、テレビ番組が会話の中心になることも多かったかと思うのですが、不自由はなかったですか。

八田 学校の友だちは私の家のことをわかっていたので、逆にいろいろ教えてくれました。ただ、そんな環境だったので、好きな芸能人の話になっても、自分だけ「『三国志』の孔明が好き」みたいな感じではありました(笑)。

――テレビが見られない分、本をたくさん読まれていた?

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八田 漫画も基本的にNGだったんですけど、歴史や科学のものだとOKで、横山光輝さんの『三国志』は60巻すべて家に揃っていたんです。好きな巻を答えられるくらい読み込んでいて、孔明には恋してました(笑)。

 娯楽に飢えていたから、国語の教科書は隅から隅まで読んでましたし、図書館でもめちゃくちゃ本を借りてましたね。

友だちの家でこっそりゲームをしていると、母から電話が…

――それが勉強にも活きたと思いますか。

八田 それは間違いないと思います。もともと算数は得意でしたが、国語も、本を普段からたくさん読んでいたので特別に勉強しなくてもできました。

 でも、今は逆に年間1冊も読んでないです。漫画とゲームばっかり(笑)。

――かつて制限されていた反動でしょうか。

八田 ほんっとうに当時スーファミ(スーパーファミコン)したかったので(笑)、反動がきてるのかもしれないですね。なんでもやり過ぎはダメだなと思います。

 たとえば、勉強を投げ出してこっそり友だちの家に行ってゲームをしたくても、会社にいるお母さんが家に電話をかけてくるから、バレちゃうんですよ。それにやっぱり、親が怖かったから、たとえば門限を破るとか、そういうこともしようと思わなかったです。

 

公立中学に編入後、偏差値78の超難関校・筑波大学附属高校に合格

――努力の末に勝ち取った桜蔭中学校の合格ですが、3年生で自主退学。公立中学校に転入したそうですね。

八田 途中で辞める生徒はほとんどいないので、周りも「本当に辞めるんだ」って驚いてました。「スカート丈は膝下5センチ」のような感じで、校則がすごく厳しくて。国立付属高校に通っていた姉の自由な校風を見ていたこともあり、当時とにかくおしゃれがしたかった私は、それに耐えられなくなってしまって。厳しい校則も理解した上で入学しているので、自分が悪いんですけど。