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その5:アナログフィルムのようなカメラの写りがエモい

 このiPhone 3GS、iOSのアップデートが終了しているため新規にアプリをインストールできないのですが、標準で用意されている機能の中で、特にエモさを感じるのがカメラです。アナログフィルムを現像したかのような写真の色調は、レンズ付きフィルムやインスタントカメラにも通ずるところがあり、無加工でもレトロさは満点。日頃のスナップを撮ってシェアするのに、これ以上のツールはないといっていいかもしれません。

左がiPhone 3GS、右がiPhone 15 Pro Maxの2倍望遠(サイズ変更以外は無加工、以下同じ)。まるでインスタントカメラのような色調です
ぬいぐるみを撮影しても、表面の布の質感は失われ、のっぺりと写ります。もっともそれがかえってエモいのかも?

15年前の製品と思えないほどヌルヌル動く

 ここまで紹介してきた以外にも、Lightningよりもさらに古いDockやイヤホンジャックなど、今となっては懐かしいインターフェイスを搭載するほか、Touch IDもFace IDも非搭載であることから、ロック解除はパスコードでなくては行えないなど、不便なところはあちこちにあります。ネットへの接続はWi-Fiでしか行えないほか、今では当たり前の電子マネーも使えません。

Retinaディスプレイ以前のモデルゆえ、解像度は480×320ドットと、ガラケーより多少マシな程度。画面のドットもはっきりと視認できてしまいます
ポートはLightningよりもさらに世代の古いDockで、底面の3分の1近くがパックリと開いています。ポート左右にはネジが露出しているのも、いまでは考えられない設計です

 もっともそれらの不便さは、なんでもできてしまう昨今のスマホと比べて、かえって新鮮に感じられるのもまた事実。しかも動きが重いかというとそうではなく、15年前の製品と思えないほどヌルヌルと動作するのも、Apple製品ならではといったところです。。もしこうした古いiPhoneに触れる機会があれば、電源を入れて今のスマホにない「エモさ」に触れてみてはいかがでしょうか。