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エゴサーチしまくる理由

―― 反響はどのように得ているんですか?

芦田 僕、エゴサーチしまくりますから(笑)。『あいつ今』も、今僕が手がけている『ロボット旅』も番組名で毎日3回ぐらいエゴサーチします。

『ロボット旅 日本一周』毎週日曜 午後2時35分放送 ©テレビ朝日

―― 一喜一憂しますか、やっぱり。

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芦田 影響されすぎても良くないという前提で見ていますが、シンプルに「こういう風に観る人もいるんだ」という発見しかないので、もちろんショックな時もありますが、必ず見るようにしています。結局番組のファンの方や出演者のファンの方だけを満足させているだけでは、テレビはだめだと思うので……。

―― 『ロボット旅』は、オードリーを起用していますけれども、それはどういう意図なんでしょうか?

芦田 春日さんとロボットの組み合わせって画的にかなり良い意味の違和感があって、若林さんはカルチャー的な目線もあるから、ロボットっていう最先端のものに対する向き合い方に期待するところがありました。

『ロボット旅 日本一周』毎週日曜 午後2時35分放送 ©テレビ朝日

―― 時間帯が午後ですけれども、どういう意識をしていますか?

芦田 『あいつ今』で培ったノウハウに近くて、結局、町で出会った一般の方々、個人をどう掘り下げるか、それをロボットと芸能人の方を通して、どう面白く描くかに力点を置いています。

 

どうして『72時間ホンネテレビ』が累計視聴数7200万回になったのか

―― 今、テレビの話をするには、ネット配信の話題を避けては通れないと思います。例えばAbemaTVはテレ朝とかなり関係が深いと思うんですが、芦田さんはどういうふうに見ていますか?

芦田 僕はAbemaはやったことないんで、あんまり批評したり評価したりする立場にないんですけど、『72時間ホンネテレビ』、あの3人が72時間の中でやってたいろいろな企画って、むちゃくちゃ斬新な企画ももちろんありましたが、半分以上はテレビがかつてやってたような企画だなと感じました。でも、なぜ新しく見えたかというと、それを編集なしでとにかくそのままライブとして放送してたから。あれはすごくネット的な作り方で、同じことをテレビでやったらひどい視聴率になっちゃうと思うんですよ。

 あの良い意味の垂れ流し感は、スマホサイズで、PCサイズで見るからちょうどいい。垂れ流し感とか定点観測感というのは、Youtubeもそうですけど、何か荒々しいというか、ザラザラした手触りというか、加工されすぎていない、作りこみすぎていない、そこに段取りを感じさせない感覚ですね。それをテレビで頂点を極めたような圧倒的な知名度を誇るスターがやってるから、そりゃ斬新に見えるよなっていう……累計視聴数7200万回という数字につながってると思うんです。でもこの「いい意味の垂れ流し感」を、作りこむことが得意なはずのテレビが単純にマネしたって、自壊するだけだと思います。

©テレビ朝日

―― テレビとネットでは方法論が違う、と。

芦田 やっぱりテレビは、予算も時間もスタッフもしっかりと用意されている環境だからこそ何が作れるかを考えないとダメだと思います。逆に今、ネット番組をたまにチェックすると、ちょっとテレビに近いっていうか、すごくちゃんとした企画をやってるんですよね。いわゆるスタジオ開いて企画を立ててトーク番組とか。そっちより、たぶんザラザラしてたほうがいいんだろうなと思います個人的に。例えばスター芸人がユーチューバーのごとくワンカメ定点で何かを実験し続ける、実況し続けるとか……テレビとネットは対決して食い合う必要はなくて、お互い独自でやれるものを研磨していくほうが、共存共栄できるんじゃないかなと思います。