10月30日に突如、田北浩章社長の退任人事を発表した東洋経済新報社。クーデターに遭った田北氏自身が初めて自身の言葉で社員に語った内容が「週刊文春」の取材で判明した。
東洋経済新報社といえば、1895年に創立し「週刊東洋経済」や「会社四季報」などを発行。石橋湛山が主幹を務めたことでも知られる老舗の出版社だ。
田北氏本人が“クーデター騒動”を説明
10月30日、同社にて田北氏が会長となり、取締役執行役員ビジネスプロモーション局長の山田徹也氏が12月から新社長となる人事案が取締役会で決定。「週刊文春」では急転直下の人事が決定した詳細と社員向けの第1回説明会での紛糾や混乱ぶりを報じてきた。
そして、11月6日午後に行われたのが3時間に及ぶ社内向け第2回説明会だった。
「第1回説明会では、取締役4人が登壇して社員に説明の場を設けましたが、当事者の田北社長が出張中で不在のため、『なぜ田北さんが出席していないのか』との声があがりました。説明会に監査役が出席しなかったことにも社員からは不満の声があがり、再度説明会が開催されることとなりました」(東洋経済新報社の労働組合関係者)
「週刊文春」は説明会の音声を入手。そのやりとりを聞いていくと、田北氏は自らの“解任”が決議された取締役会についてこう語っている。
「先週の取締役会は普通の取締役会です。文春等々で書かれているような類のものではありません」
一方、「ご自身で社長をやることが不適切であるとの判断だったのか」という質問に対してはこんな痛切な回答があった。
「私がいないほうがいいとの判断になった」
一体、日本を代表する経済系出版社で何が起きているのか――。
現在配信中の「週刊文春 電子版」では、第2回説明会で社長が告白した電撃退任劇の真相、交代を決断した3つの理由などを詳しく報じている。
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