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答え × 被災地で必要とされるものは刻々と変わります。また物流のパンクも防ぐ必要があります。

 被災地でお湯が使えるようになるまで、カップラーメンは食べられません。煮炊きができるようになれば、今度は炊き出しが始まりカップラーメンの出番はなくなってしまうかもしれません。ほかにも、乾パンを被災地に送る人も多いのですが、水がない状況で乾パンを食べるのは困難です。

 食料に限らず、古着やカセットコンロなど、被災地にはさまざまな物資が大量に送られてきますが、その多くはゴミになってしまいます。被災自治体は、大量のゴミを処分するコストという重い負担を背負うことになります。「我が家ではいらないけど、被災地では役にたつかも」と思うモノの大半は、緊急を要する被災地ではゴミと化してしまうのが現実です。

 もちろん避難所の状況によっては、古着やカップラーメンが役に立つタイミングもあります。しかし物流も滞るなか、個人がそのタイミングを見計らって物資を送ることなど、ほぼ不可能です。不要不急の支援物資は、あちこちで寸断された物流網をさらに滞らせることにもなります。

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 支援物資を送る前に、物資の取りまとめを行う自治体や、支援実績の確かなNPOなどを探し、何が必要なのかを問い合わせるようにしましょう。人助けをしたいという純粋な気持ちに、ほんのちょっとの冷静さが加わることで、より適切な支援がスムーズに行われることになるのです。