父母が小学生だった息子に与えた「3つの転機」とは?
2017年プロ野球ドラフト会議で、その年日本一に輝いたソフトバンクや巨人、阪神、楽天など計七球団から1位指名を受け、くじ引きの末日本ハムに入団した清宮幸太郎(18)。高校通算111本塁打の歴代最多記録をひっさげ、球界の期待を一身に集める青年は、どのように成長してきたのだろうか――。
「やっぱり、ラマディでプレーした経験が大きかった。あそこはボクの原点ですね」
清宮が筆者にこう語ったのは2015年9月のこと。夏の甲子園で早稲田実業高校はベスト4に入り、清宮は唯一の1年生としてU‐18日本代表にも選出されたのだが、国際舞台でも堂々と普段通りプレーできた要因についてこう説明したのだ。
私が清宮の打撃を初めて目の当たりにしたのが、まさにその「ラマディ」だった。米ペンシルベニア州にあるリトルリーグ発祥の地ウィリアムズポートのラマディ・スタジアム。同地では1947年以来、毎年8月にリトルリーグ・ワールドシリーズ(少年少女による硬式野球の世界選手権)が行われている。
2012年8月22日。日本代表・東京北砂リトルリーグの一員として同大会に出場していた清宮は、3試合目となるラテンアメリカ代表パナマ戦の初回、第1打席で待望の第1号本塁打を放った。
打ったのは内角高めに入ってくる53マイル(約85キロ)のカーブ。両腕を畳んだままバットを一閃すると、打球は高々と上がり、両翼・中堅68.5メートルのフェンスも、右中間スタンドのポールに掲げられた日の丸をも悠々と越え、芝生席の上段に突き刺さった。
有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。
記事もオンライン番組もすべて見放題
初月300円で今すぐ新規登録!
初回登録は初月300円
月額プラン
1ヶ月更新
1,200円/月
初回登録は初月300円
※2カ月目以降は通常価格で自動更新となります。
年額プラン
10,800円一括払い・1年更新
900円/月
1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き
有料会員になると…
日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事、全オンライン番組が見放題!
- 最新記事が発売前に読める
- 毎月10本配信のオンライン番組が視聴可能
- 編集長による記事解説ニュースレターを配信
- 過去10年6,000本以上の記事アーカイブが読み放題
- 電子版オリジナル記事が読める
source : 文藝春秋 2018年03月号