《新連載》ダルビッシュ有と日の丸

第1回「あの頃が一番、尖っていた」

鷲田 康 ジャーナリスト

電子版ORIGINAL

エンタメ スポーツ

 3月8日に開幕する第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。日本代表は2月17日からの宮崎キャンプで世界一奪回に向けて本格的に動き出している。このキャンプにメジャー組からただ一人、参加したのがサンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有だ。

◆◆◆

キャンプ初日には佐々木朗希、宮城大弥と居残り練習も

 36歳という年齢はキャンプメンバーだけでなく、チーム30選手の中で最年長。年齢だけでなく日米でのキャリア、実績、経験は精鋭の集まった代表チームの中でも抜きん出た存在であり、宮崎に集まった段階からどの選手も畏敬の念で視線を送っていたのも確かだ。

「結構、警戒されていると思うので、ちょっとあまりまだ話していない選手もいる」

 キャンプ初日の2月17日の練習後、こう語っていたダルビッシュだが、自らが若手に積極的にアプローチ。この日もいきなり佐々木朗希投手と宮城大弥投手と木の花ドームで居残り練習をして、二人にスライダーやスプリットの握りを伝授。練習後にはグラウンドに車座に座って、野球談義に花を咲かせた。

 その後も一緒にウエートトレーニングをしていた湯浅京己投手が「熟睡できない」と悩みを打ち明けると、すぐに自分が持っている睡眠補助のグミをプレゼント。また山本由伸投手からチーム最年少でプロ2年目の高橋宏斗投手まで、機会があるとブルペンのピッチングを見て、トラックマンのデータと比較しながら様々なアドバイスを送る姿があった。

キャンプでのファンサービス ©時事通信社

 周囲からは“ダルビッシュ先生”が生徒に投球術を教えているように見えるが、あくまで本人は「教えているのではなく意見交換」だと語る。

有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。

記事もオンライン番組もすべて見放題
新規登録は「月あたり450円」から

  • 1カ月プラン

    新規登録は50%オフ

    初月は1,200

    600円 / 月(税込)

    ※2カ月目以降は通常価格1,200円(税込)で自動更新となります。

  • オススメ

    1年プラン

    新規登録は50%オフ

    900円 / 月

    450円 / 月(税込)

    初回特別価格5,400円 / 年(税込)

    ※1年分一括のお支払いとなります。2年目以降は通常価格10,800円(税込)で自動更新となります。

    特典付き
  • 雑誌セットプラン

    申込み月の発売号から
    12冊を宅配

    1,000円 / 月(税込)

    12,000円 / 年(税込)

    ※1年分一括のお支払いとなります
    雑誌配送に関する注意事項

    特典付き 雑誌『文藝春秋』の書影

有料会員になると…

日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事、全オンライン番組が見放題!

  • 最新記事が発売前に読める
  • 毎月10本配信のオンライン番組が視聴可能
  • 編集長による記事解説ニュースレターを配信
  • 過去10年6,000本以上の記事アーカイブが読み放題
  • 電子版オリジナル記事が読める
有料会員についてもっと詳しく見る

source : 文藝春秋

genre : エンタメ スポーツ