読書の自由は「ゆるさ」で守れない
「令和人文主義」をめぐる騒動をご存じだろうか。ヒットした新書の著者が、ユーチューバーやタレントの名前まで勝手に並べて「市場でウケた者が新しい人文主義だ」という態度をとり、昨年末にネットで炎上したしょっぱい事件だ。
しかしこの炎上、掘り下げると意外に深い。当人の狙いとは逆に、令和に入って人文学が意義を失った理由が、あぶり出しのように裏から見えてくる。
令和人文主義の提唱者たちは、往年の教養主義とは異なる「ゆるさ」こそ、自らの新しい魅力だと誇ってきた。誰とも争わず、互いの「推し」を褒めあう番組を配信するから、ビジネスや家事の片手間にでもスマホで、お手軽に人文トークを愉しんでねといったノリである。
冗談ではない。その「ゆるさ」を可能にするために、汗をかいている人は誰か? そうした作業に携わることなく、ただ知識を消費してなんの意味がある?

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