何とも虚しい「小池待望」報道、朝日のライバルはAERA?、工藤会判決と地元紙の底力

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手練れの業界ウォッチャーが、新聞報道にもの申す!

★何とも虚しい「小池待望」報道

 火のない所に煙は立たないとはいえ、何だか煙のはかなさだけ残る政局が続く。まさにあれだ、ネットのコメント欄とそっくりだ。

 ある日突然、出所が判然としない憶測話が席巻する。一時期は、岸田文雄首相がすぐにでも衆院を解散するかの如き予想記事が花盛り。内閣支持率が低迷すると今度は、ポスト岸田レースの下馬評に一変。記事は、幹部や関係者らの匿名コメントばかり。キャスターやコメンテーターらの発言を垂れ流すネットの「コタツ記事」が拍車をかける。当事者の生情報がない限り、読者は事の真贋を判断しようがないではないか。

 そんなわけで3月に入りまたぞろ登場したのが「小池待望論」だ。

 例えば12日配信の東スポWEB記事。「田崎史郎氏 小池百合子都知事の国政復帰の噂に言及 『総裁選の出馬の目もある』」と見出しを立てる。TBSの「ひるおび」でのコメントに依拠して永田町の噂話をもっともらしく仕立ててみせる。

 或いは、同じ12日の朝日新聞デジタルの記事もそうだ。「自民、小池氏に恐々 連携を模索/動向に疑念も 衆院補選・東京15区」と題する。産経新聞も15日、「小池百合子氏にくすぶる東京15区補選への参戦論 『ゼロではない』自民に期待と警戒交錯」とした記事を配信している。「恐々」といい、「期待と警戒」というが、所詮は自民党内の空気の代弁に過ぎない。

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source : 文藝春秋 2024年5月号

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