未曾有の政局なのに頭が古い、「首相と統一教会」は残念な展開……

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手練れの業界ウォッチャーが、新聞報道にもの申す!

★未曾有の政局なのに頭が古い

 瞬く間に検察捜査が自民党全域に及び、連日のように新たな疑惑が報道される。政権の打つ手は後手と裏目に終わり、出直し人事をしようにも無傷の人が見つからない。内閣支持率の続落も底知れず、まさに見たことのない政局の混迷を来す。

「確かにその点では、令和のリクルート事件だね」と古い政治記者は言う。昭和から平成への変わり目に起きた大疑獄の再来か。だとすればこうも言える。今の現役の政治家や政治記者のほとんどが実体験を持たない未知の領域である。いかに先入観を捨て、事件と政局の双方で事実を掘り起こせるか、各紙と各記者の取材力の差が露わになるはずだ。

 事件報道ではこの間、朝日の牽引ぶりが際立つ。「安倍派の裏金、5億円か 所属議員の大半に還流 派閥側の立件不可避」(12月12日配信)をはじめ、捜査の本筋を逸さぬ特報を乱打した。

 NHKも追撃する。「政治資金問題 自民 岸田派でもパーティーめぐり収入過少記載か」と同じ12日に報じた。これで最大派閥と総裁派閥が追い込まれた形となった。

 朝日報道に関して、検察の「サービス」とか、安倍晋三政権への「遺恨」とか、裏解説を試みるむきもある。あまり建設的な問題提起とは思えない。提起するなら別の論点だ。

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source : 文藝春秋 2024年2月号

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