認知症になれば一銭たりとも動かせない
「認知症になれば、口座から預金を下ろすことすらできなくなります。マンションを売ることができず、生前贈与などの相続対策は何もできません。そして認知症になれば相続に関係して様々なトラブルが起きる。これは深刻な問題ですが、多くの方々は何の対策も取っていないのが現状です」
大阪国税局出身の秋山清成税理士はこう強調する。
認知症の人が持つ財産の相続を考えた時、問題はきわめて多岐に渡る。
東京・世田谷区に住む56歳の男性サラリーマンもこの問題に直面した一人だ。
自営業だった両親は引退して店舗兼自宅を貸し、近所で2LDKのマンションを購入して2人で暮らしていた。
「母親の足腰が次第に弱くなって1人でトイレに行けなくなりました。父親が支える体力も無いため、母は82歳だった一昨年夏に老人ホームに入り、1年後に空きが出たので近所の特養(特別養護老人ホーム)に移りました。
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source : 文藝春秋 2019年7月号

