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「正義を教えてくれないか」
3月号、中川一徳氏の『日枝久フジサンケイグループ代表への引退勧告』を読んで、フジテレビの人道的感覚の異常さを改めて感じた。
歌手の葛城ユキさんを“人間大砲”なる危険なもので発射し大怪我をさせたり、老人に素足で火の上を歩かせていた。生死の境を彷徨うほどの大やけどを負わせたにもかかわらず、燃えさかる炎の中を歩く老人の姿を放映し、笑いのネタにする。ナンセンスとしかいいようがない。その企画案を思いついた人の残虐さ、それを許可した人のセンスのなさ。そうした笑いを求めた視聴者の馬鹿さ。せめてもの救いが、放送後に「やりすぎだ」とクレームを入れた視聴者がいたことだ。
渦中の日枝氏は、他を蹴落としてトップに上り詰め、独裁体制を築きあげたという。巨大組織のトップに上り詰める人は、そもそも人を人とも思わないのかもしれない。
しかし私にとってフジテレビと言えば、ドラマ「北の国から」。また、毎週日曜日の夜7時30分から放映されていたアニメーション「世界名作劇場」。「フランダースの犬」や「赤毛のアン」など、心温まる作品を1年かけて放映していた。
爆笑問題の太田光氏のように「日枝、出てこい!」とは言わないが、「日枝さん、もう一度、人としての正義を私たちに教えてくれないか」と問いたい。
(大阪府 吉野美由紀)
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source : 文藝春秋 2025年4月号