ナンシー関がいみじくも指摘したとおり、とんねるずを“延命”させたのは、昔から支持してきたファンだったはずだ。とんねるずの2人もそんなファンに対し、サービスを惜しまなかった。今回、石橋が野猿の元メンバーを招いて新ユニットを結成したのも、昔からのファンに対するサービス精神があってのことだろう。
サービスといえば、石橋は先の秋元康との対談で、《もともとサービス業というのがものすごく自分に合ってると思っていて、俺はテレビの仕事もサービス業だと思ってるんですよ。サービスすることによって相手が気持ち良くなるというのは、レストランだとかホテルと同じだと思う。自分の中で(中略)唯一残されたセンスは人にサービスすることだという気がする》とも語っていた(※4)。
石橋の逆襲が見たい
最近の石橋が冴えないように見えるのは、ひょっとすると、昔からのファンを断ち切れない、彼のサービス精神に原因があるのではないだろうか。新たなファン層を開拓するよりも、昔からのファンを大事にし、その期待に応えるべく活動を展開する、そんな老舗のような域にとんねるずは入ったのかもしれない。しかしかつてのファン層はテレビをあまり見なくなっている。それが『たいむとんねる』の視聴率の低迷へつながっているのではないか。しかし志向としてはけっして悪いことではないし、いまはそのための方策を模索する過渡期ともいえる。プロデューサー気質の強い石橋のことだから、きっといまもさまざ
先週末の『木梨の会。』では番組の終わりがけ、こんなリスナーか
※1 『TVガイド』2019年8月16日号
※2 「Yahoo!ニュース」2019年5月24日配信
※3 『BIG tomorrow』2015年7月号
※4 『秋元康大全97%』(エイティーワン・エンタテインメント、2000年)
※5 『週刊朝日』1999年2月12日号