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「味方をしてもらえるなら、取材を受けます」

「本当のこと」を知っていると思われるSTAP細胞の共同研究者、若山照彦教授に手紙を書いた。しかし若山教授からは丁重なお断りのお返事をいただいた。「日本の科学者の信頼を失ったことに非常に責任を感じており、日本の科学力のレベルの高さを世界に示すことで信頼性を取り戻したい、そのためには研究を全力で進めなければならない」と改めて真摯な決意が述べられていた。

 さまざまな関係者に会って話を聴く中、いちばん話を聴きたかった小保方さんの、代理人なる男性の方と接点ができお会いした。小保方さんの著書にも登場するその方がおっしゃるには「小保方の味方をしてもらえるなら、小保方は取材を受けます」とのこと。

 私は迷った。だが、結局、会わないことを選んだ。

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芝居の演出をする旺季さん

 なぜなら、私は「STAP細胞があるか?」ということを証明したいわけではなかったからだ。

 会えば情が湧く可能性がある。それは、この事件をモチーフにして作品を書く私には障害になるような気がした。あくまでもクールな作家目線で、この事件を捉えたい、そう思った。会わないと決めると、会いたいという気持ちが募ったが……。

「ダメンズホイホイ」体質だから

 それにしても、なぜ、私は、「小保方晴子」という人に、これほどまでに惹かれるのか?

モテ薬』(小学館)

 それは、彼女も私も、理不尽な「男社会」という社会構造のなかでもがいてきた者同士だからからではないか?

 実は、はじめて告白すると、私は「ダメンズホイホイ」体質だ。

「ダメンズホイホイ」とは、私が自分の男性経験から作った造語だが、私はなぜか「ダメンズ」に惹かれる。妻子がいるのを隠している俳優、妻に内緒でマンションを借りているプロデューサー、1円まで割り勘のミュージシャン、ギャンブル依存症の代表取締役、愛する人とセックスができないマザコンサラリーマン、複数の女性がいないとダメなデザイナー……私の出会った「ダメンズナンバー7」というのを作ったところ、そのあまりに華麗すぎるメンバーに、我ながらウケた。