昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2021/05/20

夫婦別姓への義両親の反応

――義両親や実の両親は、今回の夫婦別姓という決断についてどんな反応でしたか。

牧野 夫の両親からは、「聞きました」とだけ返事がありました。理解したというより、「しょうがない」と思っているのだと思います。義理の両親に限らず、多くの家庭では夫婦別姓といった家庭内のジェンダー平等について、ただただ考えたことがない、知らないというのが現状だと思うので、そういった反応になったのではないかな、と。

 私の両親は結婚は家と家とのものと考えているため、第一声は「あちらのご両親になんとお伝えしたらいいか分からないじゃない」というものでした。今では私たちの意見を尊重してくれていますが、それでも夫のご両親との関係性を気にかけています。

稼ぎは関係なく、二人で一緒に家事・育児を回していく

――家事・育児の分担など、ジェンダーの不平等、不公平感で悩む夫婦にアドバイスはありますか。

牧野 まずはモヤモヤとした感情を言語化することだと思います。私も、家事・育児をもっと手伝ってほしかったのに、「俺の方が稼いでいるから」「こんなに協力的な夫はいない」と言われてしまうと、言葉が出てきませんでした。なにか頼む時にも自分がやった方が早いし口ですべてを説明するのも面倒で、ある一部分だけを“お手伝い”というかたちでお願いしてしまう。

 でも、たとえ夫の方が収入が高かったとしても、男性が思う存分仕事ができるのは、妻が彼の分まで家事・育児をフォローしているからです。もちろんその逆も同じ。

 そもそも我が家は世帯収入で考えているので、子どものためにも二人でいっぱい働きたい。だから、稼ぎの多い・少ないは関係なく、二人で一緒に家事・育児を回していこうよ、というかたちで落ち着きました。二人でもどうにもならない時は、シッターさんに頼っています。

 

――両親共に仕事・家事・育児をすることで、子どもも「男は仕事、女は家」といった性別役割分業に縛られずにすみそうです。

牧野 娘の学校に妻の姓に改姓した先生がいて、それがきっかけでジェンダーの授業が行われたそうなんです。その授業で書いた作文には、「お母さんから『夫婦別姓にするには今は離婚しかない』と聞いた時、はじめは離婚ということに驚きました。でも今は、離婚しか選べない制度をおかしいと思います」と書いてありました。

z