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――ダンスとかいろいろあった気がします。

アレン 特に男子って強い人とペアになりたいから、すぐ「俺らペアになろうぜ」って誘い合うんだけど、弱いヤツとか使えないタイプは余るんです。

――残酷な仕組みですよね。

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アレン オタクはオタク同士、イケイケはイケイケ同士ですぐ固まっちゃうでしょ。アレンはいっつもどこにも入れなくて余るタイプだったんです。

 こういう体験が劣等感として蓄積された部分は間違いなくあって。自分は余りものの、必要とされない人間だと思っていました。

 

中学生のとき、不良の道へ

――アレンさんが感じていた生きづらさについて、どこかで変化があったのでしょうか。

アレン 小学校はそんな感じでいじめられてたから、中学は自分のことを誰も知らない環境で心機一転やり直そうと必死に受験して、中高一貫の進学校に入ったんです。でもまたそこでいじめのターゲットにされて学校に行けなくなってしまって。

 そこから友達にひっぱられるようにして不良の道に入ったんです。

――どんな「不良」だったのでしょう。

アレン 15万円分無賃乗車したり、田舎のコンビニでタバコをカートンごと万引したり、スクーターの3ケツとか、中学生が考える「カッコいい不良」行為は全部やりました。

 それまでいじめられっ子だった自分が金髪になってタバコを吸い、不良と一緒にいるようになると、それだけで周りが変わったのね。

 

――いじめてきた人たちが一転して、今度はアレンさんを怖れるようになったと。

アレン 今までのけ者にされて友だちもいなくて、みんなの輪に入れなかった。でも、不良になったら自分に対する扱いがガラッと変わって、そこは自分を変えられた転換期だったのかなと思いますね。

 もちろん、私がやった行為は絶対ダメなことですよ。不良になって良かったということじゃないけど、ちょっと自分が変わるだけで人って手のひらを返したように態度を変えるんだ、という発見があったのね。

 それで少年院に入ってね。