じゃんぽ~る西 楽しいですよ。例えば次男は、尾頭付きの魚のことを「かおのあるさかな」と言います。テレビのボリュームが小さくてアニメの音が聴こえない時は「みみのこえ、きこえない」。
変な言い方だけど、なんとなくそう言いたくなる気持ちはわかる(笑)。そういった子どもらしい言動がすごく新鮮で、よく妻と一緒に子どもを観察して楽しんでいます。
育児エッセイ漫画を描いて得た気づきとは?
――お子さんたちとの時間を大切にされているんですね。
じゃんぽ~る西 子どもは見た目も内面も刻々と変わっていくので、「この瞬間を堪能したい」という気持ちはありますね。
それに子どもたちの成長が速いから、僕も妻も記憶がどんどんアップデートされて、少し前のことは忘れてしまいます。でも僕が子どもたちの成長を漫画で描いているから、それを見返せば、子どもたちのこれまでの様子や、その時の僕の感情も思い出すことができる。
育児エッセイ漫画を数年描いてきて、「漫画に残していなかったら当時の感情は忘れていたかもな」と気づきました。
――最近のお子さんたちを見て面白かったことは?
じゃんぽ~る西 成長したとはいえ、やっぱり大人には想像もつかないような発想が出てくるのが面白いかな。そういえば最近、次男が入院したんですよ。
――それは一大事ですね。
じゃんぽ~る西 初めての入院生活で怖いだろうから、ディック・ブルーナの『うさこちゃんのにゅういん』(福音館書店)という絵本をプレゼントしようと思ったんです。子うさぎが初めて入院する内容で、「実際の入院生活は怖くなくて、無事元気になりました」という話になっていて。
「入院前にこの本を読んであげたら、少しは怖くなくなるかな」と考えてネットで注文したんですけど、次男の入院までに届かなくて……。
それで仕方なく、似たようなストーリーの絵本を自作しました。最近の次男は白いインコのおもちゃがお気に入りなので、うさぎの代わりに白いインコを主人公にしたんです。
小さいインコが入院することになって、最初は「怖い、怖い」と言っている。でも、実際の病院は全然怖くなくて、退院日にパパとママとお兄ちゃんがお迎えに来てくれて楽しい気持ちになりました、という内容の絵本にしました。これを、病院に向かうタクシーの中で次男に読み聞かせたんです。
――息子さんの反応は?