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「多くの社員は賃金が下がる可能性がある」

 資料によれば、新たに導入される業績の評価は5段階で「2%、32%、32%、32%、2%」の割合を想定。〈評価間の間差を拡大し、よりメリハリのある仕組み〉とし〈上位グレードほど評価間差が大きくなるように設定〉するという。例えば基準が「グレード1」の社員の場合、最上位と最下位を比較すると、月額で20万7620円の差が出ることになる。

 40代後半社員が語る。

「評価最上位がたったの2%だとすると、ほとんどの社員はこの評価を得ることはできません。そこで自分のグレードに2番目や3番目を当てはめてみるのですが、どうしても月々の収入総額は数万円落ちる計算になる。一部の優秀な人を除き、多くの社員は賃金が下がる可能性があるのです」

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 人事制度見直しについてNTTに見解を尋ねると、広報室担当者が次のように回答した。

――制度の見直し全般について。

「社員一人ひとりが今まで以上に高い専門性やスキルを獲得・発揮することを期待しています。これまでの社員資格制度には、昇格に必要な年数や入社年次の要件がありましたが、新たな制度は専門性を重視しており、昇格には必要年数や入社年次などの要件はありません。したがって、専門性を高め、実力を発揮した社員に対してはこれまで以上に処遇できるものと考えています」

NTT本社 ©共同通信

――収入が減るとの不満について。

「個別の社員毎に見れば給与支給額が減る場合も増える場合もありますが、支給額が減るケースでも数年間は現在の支給額を維持する等の経過措置を講じております。なお、本制度見直しはコスト削減が目的ではなく、実際に人件費コストの削減は生じません」

 現在配信中の「週刊文春 電子版」では、独自に入手した内部資料をもとに、NTTグループで進められている人事・評価・給与改革の全貌、新制度において実質的な“賃下げ”の一因となっている数々の手当の“圧縮”、NTTが組織改革を断行する理由などについて詳しく報じている。

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