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1症例の提示だけなので、この資格はかなり簡単に取得できます。学会がこの入り口の資格のハードルを下げている理由は、学会への参加率を上げるためと更新料です。認定医は全国に約1300名です(2024年現在)。

資格を保有すると数年単位で資格の更新が必要になります。更新するには更新料がかかります。この更新料が学会の収入になります。また資格を更新するためには年2回ある年次大会に一定数参加することが義務づけされています。これで学会参加率も上がるわけです。

「歯周病医認定」という広告は医療広告ガイドライン違反

専門医は、認定医資格を取得後、2年以上研鑽を積み、所定のカリキュラムを履修の上、専門医試験に合格すると認定されます。試験では、歯周病学会の専門委員会において、歯周病手術の10症例をプレゼンテーションする必要があるため、難易度が高くなります。

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専門医であれば、歯周病治療に関する一定の専門的な知識と技能が担保されていると言っていいでしょう。専門医は全国に約1200名。全国の歯科医師約10万人のうち、わずか1%ほどと希少な存在です。

国がホームページや看板などで広告して良いとしているのが専門医からです。よく歯周病医認定と堂々と広告をしている歯医者さんがいますが、あれは厳密には医療広告ガイドライン違反になるので法律違反です。

指導医は、専門医資格を取得後、7年以上学会や地域で指導を行い、指導医試験に合格することで認定されます。指導医になると、専門医や認定医を教育できる立場になります。指導医は大学の教授・准教授クラスに匹敵し、全国に約300名しかいません。

私は日本歯周病学会の指導医を保有しているので、たぼ歯科医院は日本歯周病学会の認定教育施設になっています。日本歯周病学会認定教育施設とは歯周病指導医の指導のもと専門医や認定医、認定歯科衛生士を育てることが日本歯周病学会から許されている施設になります。