「普段の賢人くんはすごい明るくて」(萌音)
――はっきりと「恋愛」という形では出てきてはいないですけど、山﨑賢人さん演ずる外村直樹との関係性はちょっとドキドキしました。
萌歌 (パンフレットの和音と外村を指さして)こことここ!
萌音 なんかあるんでしょうね、しかし寡黙なふたりですからね。撮影の2カ月後に賢人くんと兄妹の役をやっているので、なんか不思議でした。普段の賢人くんはすごい明るくてたくさんしゃべってくれますけど、役的には私も賢人くんも内向きな感じだったので、色んなものがたまっていって、カットかかったら発散する! みたいなことをふたりでやってましたね。
――本当に、セリフも少なくて。
萌音 でも、出来上がった作品を観て「セリフっていらないんだなぁ」って思いました。そう思うシーンがたくさんあった。コンサートのあとの外村さんと板鳥さんのシーンとか、言葉は一言もいらないんだなぁって。
萌歌 吉行(和子)さんも、森永(悠希)さんも、ほとんどセリフはないけど、本当に存在感がすごいんです。
――また、あのわんちゃんが……(涙)。
萌音 ほんとに! あのわんちゃんだけで一本観たい(涙)。
萌歌 わかる……(涙)。
「なんと『羊と鋼の森』が模試に出題されて」(萌歌)
――初めての「姉妹役」でもあるし、色々難しい部分がおありだったのではないかと思いますが、役作りにはどのように取り組んでいたのですか?
萌歌 もちろん原作も拝読しました。実はこの役に出会う前に読んでたんです、『羊と鋼の森』。なんと大学入試の模試に出題されて。だからそれくらい世間的にも注目されていて、私たち高校生が読むべき作品なんだという認識はあって。そこからの映画化のお話だったので、本当にびっくりしました。
――役が決まる前にもう読んでいたということですね。
萌歌 そうなんです。すごい入り込んで読んでいたので、模試は思ったより点数取れてて。
萌音 演じた後だったらもっと、満点以上だったかもしれないよね(笑)。
萌歌 そうなの!(笑) 実際に撮影中にも読み返すくらい、この役を演じる上での支えというか、助けられていました。