いま知っておくべき論点を、専門家がコンパクトに解説する「文藝春秋オピニオン 2026年の論点100」。この人気ムックの記事を「文藝春秋PLUS」でも紹介します。
戦後の第一次ベビーブームに生まれた「団塊の世代」は、2025年に全員75歳以上になります。いわゆる「2025年問題」が現実のものとなりました。この世代以上が人口の約5分の1を占め、これからは医療・介護費用の増加や、労働力の不足が見込まれます。
75歳以上は「後期高齢者」と一括されます。この呼び名は2008年の医療制度の創設とともに知られるようになり、「後期」とは何だ、失礼だ、と多くの人の反発を呼びました。でも、いつの間にか定着してしまいました。

そんな中、多く重ねた年齢を指す新たなことばが使われるようになりました。「幸せな年齢」と書く「幸齢」です。
たとえば、国会の場では、2003年から「幸齢」が出てきます。
〈高齢期を、人生で最も充実した幸多き、漢字で書けば幸せの年齢、つまり幸齢期とし〉(2月3日・衆議院本会議)
用例が急増したのは2023~24年です。岸田文雄首相(当時)を議長に、「認知症と向き合う『幸齢社会』実現会議」が始動したからです。
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source : ノンフィクション出版 2026年の論点

