2月28日午後5時、私はマニラ発ドバイ行のエミレーツEK333便に搭乗した。中央アジアが目的地であるが、直行便がないのでドバイ経由だ。数時間前にイスラエルと米国によるイラン攻撃が始まったばかりなので、紛争状況を監視しつつ、勤務先のアジア開発銀行(ADB)の仕事を機内の座席で処理していた。
ところが、なかなか離陸準備の様子が見えない。そうした中、ADBよりドバイ空港が攻撃リスクで閉鎖となる可能性との速報が。出張をキャンセルするか、別ルートを模索するか、判断を迫られたが、各国の期待を裏切りたくなかったので、後者で決断した。急遽、別便を徹夜で乗り継いでカザフスタンに向かった。チケットが取れたのは仲間の尽力による奇跡かも。
まずはキャセイパシフィックCX902で香港に行き、24時発の大韓航空KE201に乗り継いで韓国の仁川へ、そこから更に朝8時発のアスタナ航空KC210に乗り継いでアスタナに辿り着いた次第である。一つ間違えば、空襲下、ドバイ空港で何日も寝泊まりすることになるところだった。殆どの渡航客は諦めて旅程をキャンセルしていたため、アスタナで面会したカザフスタンのトカエフ大統領、ドシャンベでのタジキスタンのラフモン大統領、トビリシでのジョージアのコバヒゼ首相、いずれも訪問の決行自体に感謝してくれ、大変、有意義な協議ができた。

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