【ヒント】
デビューは1歳7か月! 紅白に出場もした舞台役者は?
大衆演劇の旅一座の座長だった父母のもと、8人きょうだいの7番目の子として生まれた。
「子役デビューは1歳7か月。ある日、舞台の合間の休憩時間に客席が騒がしいので母が見に行くと、おしめをした僕がBGMに合せて花道で踊っていたとか。すぐに着物とかつらを作ってデビューしたそうです」
役者も教育をという父の方針で小学校時代は祖母の家に預けられたが、中学卒業後、兄が座長となった劇団に戻り、一から役者修行を始める。
「転機は、かわいがってくれた漫画家石ノ森章太郎先生に、男女の相舞踊『矢切の渡し』を踊ってほしいと言われ、初めて女形を演じたこと」
艶やかな美しさは「下町の玉三郎」と大評判に。ドラマ出演や、デビュー曲「夢芝居」の大ヒットと、瞬く間にお茶の間でも大人気になった。
「テレビで売れても“やっと舞台でメシが食える”と思っただけで、昔も今も自分の中心はずっと舞台役者。バラエティ番組での毒舌も、求められる“役”を演じているだけ(笑)」
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source : 文藝春秋 2021年9月号