命の大切さや生きる意味について多くのメッセージを残した医師・日野原重明。2017年、105歳で亡くなるまで生涯現役を貫いた。同じ病院に長く勤務した細谷亮太医師が、日野原の意外な一面を明かす。
細谷氏
穏やかなお顔でいつもニコニコされている優しい先生。日野原先生にはそんなイメージがありますが、以前は厳しい面もありました。
私が聖路加国際病院の小児科医として働き始めた1972年当時、小児科は病院内で一番日当たりの良い場所にあり、子供用のプレイルームも併設されるなど充実した環境でした。ところが、院長代理だった先生は、そこを高齢者用のリハビリスペースにするといって取り上げてしまったのです。血気盛んだった私が先生の部屋へ抗議しに行くと、「君たちは子供が大事かもしれないが、私にとっては老人が大事なんだ!」とぴしゃっと言われてしまいました。
高齢者だけでなく子供たちへのメッセージも発信するようになられたのは、日野原先生が80代後半の頃。自分よりも年上がいなくなってきたので子供に目が向いたのでしょうか、幅が広がったなと(笑)。
日野原重明
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source : 文藝春秋 2022年1月号