西城秀樹、衣笠祥雄、七世竹本住大夫、かこさとし、古川薫

蓋棺録

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 歌手・西城秀樹(さいじようひでき)(本名・木本龍雄)は、躍動感あふれる歌唱スタイルで広いファン層をつかみ、脳梗塞を患ってからは、リハビリを続けながら多くの人たちを励ました。

 最初に脳梗塞の症状が現れたのは、48歳、韓国済州島でのディナーショーの最中だった。だるさを感じ、顔に違和感があり、ロレツが回らなくなった。この時からリハビリとの闘いが始まった。

 1955(昭和30)年、広島に生まれる。実家はパチンコ店を経営していた。小学生のころからドラムを叩き、兄とバンドを結成。高校1年のとき家出同然で上京して、72年に『恋する季節』でデビューする。74年、「やめろと言われても」のフレーズで始まる『激しい恋』がヒットして、野口五郎、郷ひろみと「新御三家」と称された。

 180センチを超える長身を、激しく動かし歌うスタイルは、当時の歌手には珍しかった。74年に「ローラ!」と絶叫する『傷だらけのローラ』で紅白歌合戦に初出場を果たす。観客を巻き込み歌い踊る79年の『YOUNG MAN(Y.M.C.A.)』は、80万枚を超える大ヒットとなった。

 歌手として活躍するいっぽうで、テレビドラマでも活躍。『寺内貫太郎一家』では父親役の小林亜星と毎回激しい親子喧嘩を演じ骨折したこともある。73年に始まったハウス・バーモントカレーのCMでは、「ヒデキ、感激!」の決め台詞が流行語になった。

 人気の割には女性問題が少ないと言われたが、89(平成元)年から12歳年上の女優・十朱幸代と熱愛。何度も結婚間近との報道があったものの別れた。その後、独身を続けて2001年、46歳で18歳年下の女性と結婚し、翌年には女児を得る。

 ところが、結婚の2年後、脳梗塞を患って後遺症が残った。それまではサウナが好きで、タバコも1日4箱を吸っていたが、生活を変えてリハビリに取り組み、「歌を取り戻すことができた」。しかし、8年後の再発で症状が重くなり「死んだも同然」と憤る。

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source : 文藝春秋 2018年07月号

genre : エンタメ 芸能