ローソン社長は誰に、みずほ信託の理系社長、三菱重工社長の「運」、郵政増田の後任候補

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★ローソン社長は誰に

 電光石火の“横取り劇”だった。KDDI(髙橋誠社長CEO)は2月6日、ローソン(竹増貞信社長)に対し、TOBを行うと発表した。現状2.1%の株式を買い増し、8月をメドに三菱商事(中西勝也社長)と半々で出資比率を握る予定。三菱商事とは共同経営となる。

 このTOBには伏線があった。ローソンの共同経営には当初、石油元売り最大手のENEOSホールディングス(宮田知秀社長代行)の参画が決まっていた。

 だが昨年12月に齊藤猛社長がセクハラ問題で解任。同社は杉森務会長(いずれも当時)に続く、2年連続のトップの不祥事で揺れており、コンビニ参入どころではなくなった(今年2月にはグループ会社、ジャパン・リニューアブル・エナジーの安茂会長もセクハラで解任された)。

 そこで果敢に攻めたのがKDDIだ。今回のTOBで投じる資金総額は約5000億円に上る。子会社化したJCOM(岩木陽一社長)への投資金額を1000億円以上も上回る。通信キャリア競合の楽天グループ(三木谷浩史会長兼社長)やソフトバンク(宮川潤一社長兼CEO)のように、小売業を通じた顧客接点を持つことが狙いと見られるが、投資に見合うリターンを生み出せるかは未知数だ。

 胸をなで下ろしたのが三菱商事だ。2014年、ファーストリテイリング(柳井正会長兼社長)で社長を務めた玉塚元一氏をトップに送り込んだが不発。16年に三菱商事出身で当時副社長の竹増氏を社長に昇格させ、ローソン株を買い増し子会社化した。だが、セブン‐イレブン・ジャパン(永松文彦社長)やファミリーマート(細見研介社長)の牙城は崩せなかった。

 新たな船出となるローソンで、焦点となるのがトップ人事だ。3社合同の会見でKDDIの髙橋氏は「ローソンの社長は今まで通り、三菱商事から出す」と述べたが、過去にその流れで成功した例(ためし)がない。KDDIが目論むデジタルとリアルの融合を実現するため、早々に自社から経営トップを送り込む動きがあっても不思議ではない。「その場合、個人向けサービスを統括する副社長の雨宮俊武氏、もしくはグーグル出身でデジタル子会社のトップを務める藤井彰人氏などに白羽の矢が立つ可能性がある」(同社社員)

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source : 文藝春秋 2024年4月号

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