先達の歴史を感じながらありのままに
誰よりもよく目にし、耳にしたセリフを口にする。その表情は張りつめている。
「火付盗賊改 長谷川平蔵!」
二代目中村吉右衛門が28年にわたり演じた「鬼平」こと長谷川平蔵に、8年の時を経て再び、甥である十代目松本幸四郎(51)の手で命が吹き込まれた。
「押されても決して後ずさりせず、常に先頭で突っ込んでいく。『鬼の平蔵』と呼ばれるほどの強さを表現するのが私の使命だと思います」
平成を代表する時代劇「鬼平犯科帳」の重圧に押しつぶされることなく、ありのまま臨む。
「祖父が、叔父が演じたという事実は私にしか味わえない。そのことを十分に感じながら、かといってただ真似るのでなく、素直に『カッコいい』と感じるものを追求できたら。誰よりも鬼平を愛する者の一人として、常にそう願っています」
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source : 文藝春秋 2024年5月号