「自分も年を取ったし、もう話しても…」長男が悩んだ末に明かした“父・植木等の思い出”

編集部日記 vol.60

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植木等 ©時事通信社

♪一つ山越しゃ ホンダラダホイホイ もう一つ越しても ホンダラダホイホイ(ホンダラ行進曲)

 学生時代にアルバイトをしていた焼き鳥屋では、毎日必ず「ハナ肇とクレージーキャッツ」の曲が流れていました。特に年配のお客さんには「植木等の歌声にお酒が進んじゃうね」と褒められることが多く、植木さんには勝手ながら親近感を抱いていました。

 あれから十余年。8月号の特集企画「昭和100年の100人 激動と復活編」のため、私は植木等さんのご長男で作曲家の比呂公一さんにお話を聞く機会をいただきました。

 比呂さんはこれまで、植木さんに関する取材の多くを断っていて、公にお父様について語ることはほとんどありませんでした。「スーダラ節」が大ヒットし、植木さんの人気が爆発したのは昭和36年。比呂さんは当時すでに中学生で、周囲の変化に嫌気がさしたこともあったといいます。

「ある日の休み時間、教室の外に人だかりができていて、みんなが中を覗いていました。何事かと思っていたら、同級生が『お前のことを見てるんだよ』と教えてくれた。植木等の息子ということで、急に周囲が騒がしくなってきたんです。父はなんとか家族を守ろうとしてくれましたが、家の周りにはカメラを構えた人がたくさんいて、あまりいい気分はしませんでした」(比呂さん)

 作曲家としての活動を始めてからもペンネームで仕事をし、自分から植木さんの名前を出したり「親の七光り」を受けたりすることはなかったといいます。

 今回も取材を受けるか悩んだといいますが、私がお願いをした少し前にNHKのドキュメンタリー番組で植木さんについて語る機会があり、「自分も年を取ったし、もう話をしてもいいかな」ということでインタビューを受けてくださったのでした。

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