『それでもなぜ、トランプは支持されるのか』会田弘継/東洋経済新報社
『ロシアとは何ものか』池田嘉郎/中公選書
『戦う江戸思想』大場一央/ミネルヴァ書房
2024年、あらゆる場所で民主主義はセピアに染まり始めた。
3月にロシアでプーチン、11月にアメリカでトランプが大統領選挙に圧勝。ともに専制志向の指導者だ。
10月の日本の総選挙は、連立次第で「政権交代」もあり得る結果となった。しかし平成期なら大興奮となったはずの、国民は冷めている。
ひとりひとりが自由に1票を投じつつ、出た結果には公(おおやけ)を見出して、異なる党派も尊重しながら支えあう。そんな美しい民主主義の姿は、歴史上の一時期にのみ、夢見られた幻像として消えてゆくのだろうか。
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source : 文藝春秋 2025年1月号