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渡辺明三冠が棋王戦挑戦者争いよりも気にしていた(?)「すみっコぐらし」とは

渡辺明三冠が棋王戦挑戦者争いよりも気にしていた(?)「すみっコぐらし」とは

先週の将棋界を読み解く

2019/12/25
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振り飛車から軽快な指し回しを見せた野月八段

 第69回NHK杯将棋トーナメントはベスト8を決める戦いが続いている。12月22日の屋敷九段-野月浩貴八段戦は振り飛車から軽快な指し回しを見せた野月八段が快勝。準々決勝では深浦康市九段-増田康宏六段戦の勝者と戦う。

 NHK杯は毎週日曜10時30分からEテレ(NHK教育)で放映。対局の棋譜は「NHK将棋(https://www4.nhk.or.jp/shogi/)」内で見ることができる。

 詳しい内容は「将棋講座テキスト」の3月号に掲載予定。本局は野月八段が自戦記を担当。北海道の先輩である屋敷九段のことや自身の将棋の変遷についてつづっている。

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 第40回将棋日本シリーズは渡辺明三冠が優勝。例年は6~7月に新しいトーナメントが始まる。

 第50期新人王戦は高野智史四段の優勝で幕を閉じ、新たに第51回が開幕している。優勝2回、前回準優勝の増田康宏六段と16歳の伊藤匠三段の一戦は興味深いところ。

西山女王への挑戦者争いの行方は……

 第2期ヒューリック杯清麗戦は予選トーナメント、再挑戦トーナメントが行われている。18日の対局では中井広恵女流六段、伊藤沙恵女流三段が勝ち上がった。タイトル保持者は里見香奈女流四冠(清麗・女流名人・女流王位・倉敷藤花)。

 第13期マイナビ女子オープンは本戦トーナメントが煮詰まってきた。12月25日の清水市代女流六段-香川愛生女流三段戦でベスト4が出そろう。すでに準決勝に進んでいるのは、加藤桃子女流三段、塚田恵梨花女流初段、伊藤沙女流三段。タイトルは西山朋佳女流三冠(女王・女流王座・女流王将)が保持している。

 第9期リコー杯女流王座戦は五番勝負が終了し、西山新女流王座が誕生した。アマ予選は例年4月に行われている。

 第46期岡田美術館杯女流名人戦は1月19日から、里見女流名人と谷口由紀女流二段による五番勝負が開幕。

 第47期の予選も始まっており、元女流名人の矢内理絵子女流五段らが勝ち上がっている。

 第31期女流王位戦は挑戦者決定リーグが始まっている。12月19日に白組の加藤桃女流三段-石本さくら女流初段戦。20日に白組の本田小百合女流三段-谷口女流二段戦、紅組の香川女流三段-室田伊緒女流二段戦が行われ、加藤、本田、室田が勝利を収めた。加藤桃は2連勝。

 第42期霧島酒造杯女流王将戦は予選が始まっており、上田初美女流四段、頼本奈菜女流初段が突破を果たしている。頼本は清水女流六段、鈴木環那女流二段と手強いところを破った。

 第27期大山名人杯倉敷藤花戦は三番勝負が終了。例年は3月から、新しいトーナメントが開始されている。

【メモ】昇段情報、各種ランキングは?

 村田智弘六段が昇段後150勝で七段に昇段。村田新七段は1981年兵庫県出身、淡路仁茂九段門下。村田智穂女流二段の兄。

 対局数ランキング1位は佐々木大地五段の48局。2位は豊島将之竜王・名人の47局。3位は藤井聡太七段の43局。

 勝ち数ランキング1位は佐々木大五段の34勝。2位は藤井七段の33勝。3位は豊島竜王・名人の32勝。

 勝率ランキング1位は渡辺明三冠の27-5(0.844)。2位は佐藤和俊七段の17-5(0.773)。3位は藤井七段の33-10(0.767)。

 今期最多連勝は永瀬拓矢二冠の15連勝。継続中の連勝は菅井竜也七段の9連勝。

 女流対局数ランキング1位は伊藤沙恵女流三段の37局。勝ち数1位は伊藤女流三段の30勝。勝率1位は加藤桃子女流三段13-3(0.812)。2位に伊藤女流三段30-7(0.811)。

 各種ランキング情報は、将棋連盟公式サイトの「今年度棋士成績・ランキング」(https://www.shogi.or.jp/game/record/year_ranking.html)を参照。ランキング上位争いは2020年3月末日まで続く。

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