最後は多摩地区の小平市と東大和市。東京都デザインマンホールめぐりのフィナーレを飾る2市だが、どちらも個性的なマンホール蓋が多かった上、合わせて17種類31枚という「密集地帯」だった。
※4月20日現在、新型コロナウイルスの影響でスタンプラリー、マンホールカードは中止となっています。再開予定はどちらも未定ですが、いずれマンホールめぐりができるようになる日のために情報として記しておきます。
小平市――鋳物のもつ生命力のようなもの
小平市に練習グラウンドがあるJリーグ・FC東京のチームマスコット「東京ドロンパ」が新デザインマンホール蓋になった。東京ドロンパは、かわいいバージョンとキリッとした2つのバージョンがある。蓋の種類は5種類。2枚作ったものもあるので、合計7枚が路上に設置されている。
東京ドロンパは、駅の要所や飲食店内などに掲示されていたりする。全国的な社会認知度は高くないかもしれないが、愛されている雰囲気をとても感じた。
東京ドロンパと、もう1人別のキャラクターがいる。「ぶるべー」というブルーベリーのキャラクターだ。小平市のシンボルキャラクターだ。サッカーボールが動的にゆがんでいる。マンガ的な表現だ。ずっしりとした鋳物の存在感とデザインの躍動感が見どころだ。重さと軽さが同居している。
小平駅南口駅前の東京ドロンパ、ぶるべーモニュメントの前に設置されている。さぞかし小平市では東京ドロンパは人気のキャラクターなのだろう。
さきほどの東京ドロンパはかわいいバージョンだったが、こっちはキリッとしている。シャープさと鋳物の重厚感とのハーモニーもまた良いものだ。重く硬い鋳物の曲線に重低音のようなリズムを感じる。こちらも生々しいが、鋳物のもつ生命力のようなものが発露している。
カラー樹脂になにかを添加したように見える。ツヤなしの不思議な特徴がある。ザラザラとまでは言わないが、ザラリとしている。一般的によく使われるのは、カラーエポキシ樹脂というものだが、これはちょっと違う気がする。なにか樹脂に添加しているか、異なる素材を使っている。粘度と乾燥速度の問題があったのか、カラー樹脂が均一な平面になっていない。意図したものなのか、そうでないのかは分からないが気になる。
凸の縁に引っ張られていてカラー部分が均一になっていない。手作りの味がでている。
横から見ると少し浮いている。枠にピッタリはまっていない。施工の時に適当に入れてしまったようだ。もしくは枠と蓋が合致していない不良品か。この点は少し残念だ。