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支持率のはげ落ちに反映された、不安からの不満

 そして、さっき内閣支持率が出てきました。コロナウイルス対策において、安倍晋三政権の対応は高い評価であるとはあまり言えないようです。まあ、緊急事態宣言があれだけ遅れたら国民の期待感からすれば支持は集まりませんわな。でも安倍総理の記者会見は良かったと思いますよ。でも、それ以上にコロナウイルス対策に自粛という形で立ち向かい経済が萎縮している最前線に立たされている国民からすれば、生活の不安が補償内容への不満という形で直接内閣支持率のはげ落ちという形で数字に出ているのでしょう。

NHK web選挙「内閣支持率」
https://www.nhk.or.jp/senkyo/shijiritsu/

©iStock.com

右派・若年層・男性の支持までも……

 選挙ドットコムとJX通信社のアンケートでも、男女や年齢構成のバイアスは処理されてなさそうですが単純な集計で見ると、どうもいままで安倍政権を比較的支持してきた若い世代(20代、30代)や、ネットに強い有権者、とりわけ熱心だったはずの右派からの支持が剥落しているように見受けられます。一過性のものなのか、長期低迷に陥るものなのかは分かりませんが、相当な支持率低下になって危機に陥った安倍政権が取り組んだ有事法制においては文字通り底支えしてきてくれた右派・若年層・男性の支持が落ち始めると、ちょっと大変なんじゃないかと思ったりもします。

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選挙ドットコム「自民党・立憲民主党が同時に支持率ダウン!政府の新型コロナ対策に国民の声は…?!2020年4月電話・ネット意識調査」
https://go2senkyo.com/articles/2020/04/14/50975.html

有事なのに内閣支持率が伸び悩む一方、立憲民主党が埋没した背景を解説します(山本一郎)

 

 この国難にあたって、国と東京都・小池百合子都知事の間で暗闘があってみたり、西村康稔コロナ担当相らが自粛を巡って専門家の提言を意図的に違えた主張の根拠にしたり、まあメチャクチャな対応を官邸がしている部分もあるんですよね。