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2020/04/17

野党による妨害の果てに「憲法改正の必要がある」

 さらには、総理である安倍晋三さん自らが、今回のコロナウイルス対応について強力な国民支援策を国が打ち出せないので憲法改正の必要がある、とか言い始めました。

 そうですか。個人的には「どさくさに紛れて、なに憲法改正に結び付けとるねん」という気もしますが、ああ、まあそういう憲法論議が必要だという側面は確かにあるとも思うんですよね。

 お金を国民に配ることひとつとっても、都道府県や自治体を通さなければならないし、自治体ごとに個人情報の取り扱いの条例が異なる2000個問題はあるし、何より国は国民の所得の状況を知らないうえに、口座番号すら知らない。そういう有事に必要な法制は、今回の特措法改正議論でもあった通り、いままでさんざん野党が妨害してきて法律を作るときは大きな反対や反発を喰らうので、やりたいようにできなかったと言いたいのでしょう。

緊急事態、改憲論議も必要 安倍首相―野党は「便乗」批判
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020040700750&g=pol

衆院本会議で答弁する安倍晋三首相 ©︎時事通信社

花道から退場したい安倍さんの『意地』

 ただ、なんでも憲法改正に繋げていこうというのはさすがにどうなんだ、と個人的には思うんですよね。確かに安倍さんは豪運だしよく頑張っているとは思うんですけど、この「長年勤めた任期の最後に、どうしても花道として憲法改正を」っていう、安倍さん個人の『意地』が前に出過ぎている気がするんですよ。教科書に載りたい、戦後最も長期政権を担い歴史に残る政治家になりたい、だからこそ、戦後の自民党政治の悲願である憲法改正を成し遂げた人物でありたいという、純粋な使命感と欲望。

©iStock.com

 分かるんですけど、いまやることなんですかね。科学と政治をどう融合していくのか、必要な専門家の知見を活かして、合理的に優先順位を決め、必要なカネやモノなどのリソースを必要な人に届けることが政治の最重要課題だとするならば、コロナ「後」の経済のためにお肉券を配ろうとか旅行券をばら撒こうとか、いったいどっちを向いた政治をやっているのかということから再検証して欲しいなあと思うんですが。

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