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コロナで動員数は減り、僕たちの作業は増えた
――コロナ禍での営業では、どう工夫していますか。
高木 新型コロナウイルスの影響で、去年の5~6月くらいは休館していました。その後は間を1席ずつ空けるとか、飲食禁止とかで手探りしつつ再開しましたけど、通常時の5分の1くらいの動員の日も多くて大変でしたね。僕たちの作業も増えて、今でも手すりやお客様の手が触れるような場所は毎回拭いて、ロビーも30分に1回は消毒するということをやってます。
ブランケットの貸出も中止になりました。チャイルドシートは貸し出してますけど、これも消毒してからもとの場所に戻すというのを徹底しています。
映画館のスタッフという仕事に就いて、最初に教わるというか、ことあるごとに言われるのが「お客様が買ったポップコーンのお金で僕たちの時給が出ている」ということです。チケット代は基本的に映画館と配給会社と折半なので、ほとんど儲からない。なので、ポップコーンやコーラなどの飲食の売上でスタッフ分の人件費が出ているのが実態なんです。
でも、邦画のしみじみした作品とか、学生がターゲットの恋愛モノとかだと、飲食の売上はあまり伸びないんですよ。
よく「ポップコーンムービー」っていうじゃないですか。ああいう洋画のアクション大作は、実際にポップコーンがよく売れるんです。なので、僕たちからすれば、派手な作品がどんどん上映されると、売上もあがるし、映画館も活気づく。なので、はやく普通に映画が見れるような春が来て欲しいですね。ヤバいお客様も増えますけど(笑)。