文春オンライン

2021/05/06

 いずれにせよ、小室さんとの結婚問題ばかりがクローズアップされる現状は、日本の皇室にとって、マイナス以外の何物でもありません。眞子さまに限らず、日本の皇族はイギリスのようにもっと積極的に国民に見える形で活動をしなければならない。そうでなくては、主権者である国民が、敬愛の念を持って皇室を受け入れることは難しくなってくるでしょう。

ウィリアム王子とキャサリン妃はコロナ禍でも列車で地方へ

 眞子さまの例を筆頭に、皇族が何をしているのか、よくわからないという問題の責任は、宮内庁にもあります。

 まず、今の宮内庁は完全な縦割り組織で、宮家同士の連携が全くとれていません。イギリスですと秘書官(Private Secretary)と呼ばれる御付きの人間がいます。エリザベス女王の秘書官は、日本でいうところの宮内庁長官と侍従長を合わせたような役割を担っており、女王のプライベートだけではなく、公務についても、政府と王室を繋いでいる存在です。この秘書官が横の連携をとっていて、仮に急病でA王子が公務を行うことが不可能になっても、すぐにB王子を代理に立てることができるのです。

エリザベス女王 ©️iStock.com

 コロナ禍での対応にも雲泥の差があります。

 昨年のクリスマス前にウィリアム王子とキャサリン妃は、コロナ禍において、スコットランドやウェールズ地方を列車で回り、人々を励ましました。勿論批判もありましたが、英国の週刊誌「HELLO!」の調査では、緊急事態のなか、王族が公務で地方を回ることについて87%もの人々が重要だと答えています。

 日本では2021年の元旦にようやく天皇皇后から新年のメッセージとともにコロナ禍におけるメッセージが放送されました。しかし、そのメッセージも宮内庁のホームページにひっそりと公開されたのみ。ニュースでも多少取り上げられましたが、非常に見つけづらく、国民の中でそのメッセージを見た人がどれほどいるでしょうか。一方、エリザベス女王のクリスマスのビデオメッセージは、国民ひとりひとりに話しかけるようで、コロナ禍において、力強い励ましに満ちていました。