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トイレのにおいの原因は尿ハネ…男性のみなさま、お座りになって

「トイレ掃除に酸が効く」と言われていたのは昭和中期頃。当時のトイレは和式だったので尿ハネしやすく、その飛沫の掃除が滞るとアンモニア臭を発生していました。アンモニア臭を中和して、においを消すのが酸性洗剤。バケツに酸性洗剤をとかし、壁や便器をぞうきんでキュッキュと拭くのが「便所掃除」の基本だったわけです。 時代は移り、トイレは洋式へ。尿の飛び散りは激減しました。トイレ掃除も、酸性洗剤が減り、ブラシでゴシゴシするスタイルに様変わり。これはアンモニア臭ではなく、人間の体から出る酸性の汚れを落としているのです。

 でも、どんなに掃除をしてもトイレがくさいということがあれば、どこかに尿の飛沫が残っているのかも。立って用をたす男性はいませんか? 酸性洗剤以外でアンモニア臭は落とせません。汚れの種類のかぎ分けは、トイレにこそ必要なのです。

トイレ掃除にブラシは不要、ナチュラル洗剤だけで解決!

 トイレ用の専用洗剤、トイレブラシ、消臭剤。

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 この3つは、現代トイレ掃除の「三種の神器」と言っても過言ではないでしょう。でも私は、どれも使っていません……と言うと、「トイレブラシなしでどうやって掃除するんですか?」と驚かれます。

 トイレブラシってそんなに必要でしょうか。柄の長い大きなブラシは便器の隅々に届きにくいし、置き場所もとります。そして何よりあのブラシを、清潔に保つことが至難の業なのです。使うたびに手入れをするくらいなら、ないほうがずっとラク。便器を掃除する道具は、使い捨ての布、メラミンスポンジくらいです。便器内にたまった水のところは、過炭酸ナトリウムをパラリ。翌朝には、こすらなくても真っ白になります。トイレブラシのないトイレ、かなり快適です。

©iStock.com

トイレの汚れ別 使える洗剤はコレ!

アルコール水/除菌にも皮脂汚れにも
・トイレの床や壁などの汚れ全般
・便座やふたなどについた皮脂
・尿の飛沫などの除菌

クエン酸水/尿石やアンモニア臭に
・飛び散って時間がたった尿のにおい(アンモニア臭)
・便器などに付着してかたまった尿(尿石)
・手洗い周辺の水アカ

重曹水/皮脂や排泄物の汚れに
・ついてすぐの尿ハネ
・付着した便
・便座やふたについた皮脂
・便器の中のこすり洗い

過炭酸ナトリウム/便器内の水の除菌に
・便器内の除菌・漂白

POINT
・重曹とアルコールは、ともに皮脂や尿の汚れを落とすので、どちらでも OK。
・ただし、重曹水は日持ちがしないので、スプレーとして毎日使うならアルコールのほうが手軽。

【前編を読む】《驚きの掃除術》ホコリ、アブラ汚れ、水アカ、カビ…実は知らない“家庭汚れ”の“ラク”な落とし方

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