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高額メニューを選ぶと逆にボディが汚くなることも…!? 意外と知らない「正しい洗車機」の使い方とは

2022/04/03
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 コーティング車は洗車機にかけてはいけない、あるいはシャンプーを使ってはいけない、といった声もあるが、プロの目からすれば特に危惧するような影響はない、ということである。洗車機を嫌って汚れを放置するよりは、洗車機でも定期的に洗っておいた方が、コーティングも長持ちしやすいだろう、という見解も聞かれた。

 洗車機の基本コースは「シャンプー洗車」をメインに考えればいいとして、おすすめのオプションなどはあるのだろうか。

「大体1ヶ月以上洗っていないとか、花粉や黄砂など汚れが激しくなる季節に洗車機を使う場合には、『高圧ジェット』と『泡』のオプションを使うと効果的です。名前は洗車機によって違いますが、大体メニューに『洗車機から水が噴射されている画像』や、『車が泡に包まれている画像』があると思います」(ガソリンスタンド洗車担当A氏)

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 挙げられたオプションは、多くの場合それぞれ100円から200円程度だ。シャンプー洗車に2つを加えても、800円~1000円程度に収まるだろう。

「洗車機じゃダメ」な状況とは

 しかし、機械洗車が「万能」というわけではない。

「手洗いに比べると、機械洗車は使う水の量が少なく、洗剤も流れやすいものを使っています。絶対的な洗浄力でいうと手洗いには及びませんので、水アカなんかは落としきれないことがあります。何ヶ月か屋外に置いたまま、という場合には手洗いをおすすめします」(同上)

 水アカにもさまざまな種類があるが、ミラーの下などにできる縦筋の汚れが代表的だ。時間が経っていなければ簡単に落ちることもあるが、しばらく放置していた場合には手洗いが望ましいという。

「年単位で放っておいたような場合だと、水アカのほかに鉄粉や樹液などが固着し、手洗いでも落とせないことがあります。そういう状態では洗車に加えて磨きの作業が必要です。コストはかかりますが、鉄粉落としなど状況にあわせてオプションを追加することになります。いっそのこと、研磨とコーティングを一度にやってしまえば後々の手入れが楽になりますね」(同上)

 長期間汚れを放置していた場合には、まずは全面的にボディの状態を復活させる必要があるわけだ。しかし研磨とコーティングを行う場合、小さな車でも2万円程度はかかってしまう。できればそうなる前に、定期的に汚れを落とす習慣をつけておきたい。