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高いメニューを選んでかえって汚くなることも…

 洗車機の「著しい汚れの洗浄には向かない」という性質は、選択するコースによらず共通して指摘できるポイントである。

 現在の洗車機はメニューが多様化し、ワックスやコーティングなど実にさまざまな選択肢を用意している。コーティングにも「ポリマー系」や「ガラス系」など種類があり、1500円~2000円と高価なものも見られる。

 しかしコーティングやワックスは、汚れを落とすためのものではなく、洗浄されたボディの上から塗布してはじめて意味がある。高いからといって、一概に洗浄力が高まるわけではないのである。

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©iStock.com

「むしろ酷い汚れの状態で高いコーティングをしても、十分に汚れが落としきれず、汚れの上から油膜が張られてムラだらけになってしまう可能性があります。コーティング成分と汚れが混じることで、より頑固な汚れになることも考えられます」(同上)

 高額なメニューの効果を引き出すには、ある程度条件が整っていなければならないわけである。

「初心者が自分で洗う」のが一番危険?

 洗車機には使用上留意すべき点もあるが、それを考慮しても、「慣れない人が自分で洗う」よりは確実性が高いという。

「私たちの目から見て、『それなら洗車機を通した方が……』という洗い方をしている人は結構いますね。たとえば汚れているからといって、濡れタオルでそのまま拭いてしまう人がいますが、これは絶対にNGです。傷の原因にもなりますし、そもそも汚れが伸びてムラだらけになってしまいます。

 シャンプー洗車をする場合にも、水圧や水量が足りずに洗剤が残っていれば、乾いた時に頑固な汚れになってしまいます」(同上)

 一見すると洗剤を流せているようでも、ミラーやグリル、トランクの隙間など、洗剤が残りやすい箇所も多い。洗車場の高圧洗浄機であれば水圧は十分だが、時間制限があるため細かい部分まで終えられない可能性もある。

 洗車が趣味というなら話は別だが、「コストと手間をかけずにキレイにする」ことが目的なのであれば、洗車機の方が確実なことが多いようである。