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ドライヤーをぶんぶん振っても、実は意味がない…美容師が教える、髪を「爆速」で乾かす3つのポイント

2022/07/17
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丸い頭には、乾きにくいところがある

 髪の毛には、特に乾きにくいところがあります。それは「耳の裏」と「襟足」です。美容師は、ドライ時にこの部分の乾き残しがないように気をつけています。

 頭は丸く、首の付け根に向かって急激に内側にくぼんでいます。そのため「ぼんのくぼ(首との付け根のくぼみ部分)」と、その付近の「襟足」「耳の裏」は、“丸い頭”にぶら下がる髪の毛が一番密集する場所です。この部分は「密集した洗濯物」のように、ドライヤーの風が通りにくく、水分が残りやすい部分です。

 

髪は乾かした方がいいの? 自然乾燥じゃダメなの?

 お客様からは、「面倒だから、ドライヤーは使わない」という意見もよく聞きます。ですが自然乾燥に頼ると、髪型がうまくキマらないだけではなく、髪や頭皮に悪影響が起きる可能性があります。ここでは、「ヘアスタイル面の悪影響」とは違ったデメリットをお伝えします。

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・自然乾燥すると、臭くなる

 最も避けたいのは、「生乾き臭」が付いてしまうことです。洗濯物は一度生乾きになると、洗濯し直しても生臭さが残ります。同じように、シャンプーし直しても頭が生臭いままになってしまうのです。

 生乾き臭は雑菌の繁殖によって起きます。一度臭いが付くと、殺菌消毒しないことにはなかなか取れず、かといって頭に漂白剤や熱湯をかけるわけにもいきません。これは特に、多毛なロングヘアの方が髪を自然乾燥させたときに起きがちです。先述した「耳の裏」と「襟足」に水分がいつまでも残り、ここに菌が繁殖してしまうのです。

・自然乾燥すると、フケ、痒みがでる

 自然乾燥すると、皮膚が乾燥し過ぎてしまうというデメリットがあります。

 ドライヤーで頭皮を乾かすと、付着している水分を適度に飛ばせるため、皮膚の過度な乾きを防げます。特に冬場は湿度が低くなるので、注意が必要です。