1ページ目から読む
2/4ページ目
「入社後の仕事ぶり」は評価が分かれる
では、Fランク大学出身者は入社してから活躍しているのでしょうか。まず、「仕事の役に立たない」という意見を紹介します。
「Fランク大学出身者は、トラブルを起こすとかではないんですが、とにかく仕事ができません。仕事を覚えるのが遅いし、覚えてもすぐ忘れちゃうし、なかなか応用が効かない。基本的な読み書きが不自由なレベルだと、業務に支障が出て、会社ではちょっと厳しいですね」(住宅)
「まず、絶対的に仕事のパフォーマンスが低いですね。あと、子どもの頃から学業で失敗し続けてきたせいか自信喪失気味で、主体的に行動しないという問題点もあります。優れた人材を選ぶのに偏差値は無意味ですが、劣った人材を足切りするには偏差値は有効だと思います」(小売)
一方、ヒアリングした経営者・人事部門関係者の半数近くから、「戦力になっている」「意外と役立っていますよ」という好意的な意見も聞かれました。
「Fランク大学出身者は、自分に能力が足りないことを自覚し、弱点を補おうと着実に努力します。結果的に、『俺たちは優秀だ』とふんぞり返っている有名大学の出身者よりもよく伸びます。もちろん、目を見張るような仕事をするわけではありませんが、十分に戦力になっていますよ」(物流)
「偏差値と仕事ぶりは、まったく関係ありません。大学入試の時点の学力よりも、入った後にいかに努力するかです。こちらの期待値も低いので、予想に反してグングン成長し活躍してくれると、採用した人事としては嬉しいですね」(サービス)
事前に予想されたことですが、入社後の仕事ぶりは評価が大きく分かれました。