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「水道水の味が違う」「ウクライナではゴミを分別しない」ウクライナ避難民の17歳少女が日本で感じた“カルチャーショック”とは

ズラータ・イヴァシコワさんインタビュー #2

2022/11/18

genre : ライフ, 社会, 国際

note

ネットで漫画を注文するときは、自分で日本語を調べて注文

――攻殻機動隊は色々アニメ化されていますが、映画の方ですか?

ズラータ はい、1995年のものです。

――押井守監督の作品ですね。ウクライナでも知られている映画だったんですか?

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ズラータ ウクライナではそれほど知られていないです。でも、このジャンルを好きな人なら多分知っていると思います。まあ、『DEATH NOTE』のほうが有名ですけど。

――そういった日本の情報は、ウクライナでどうやって集めていました?

ズラータ 大体ネットですね。ネットで情報を調べると、ロシア語のサイトが見つかります。ウクライナ語のサイトもあるんだけど、ロシア語よりは少ないんです。でも実際に漫画を注文するときは、日本語で調べました。

――詳しい友達が周囲にいたわけではなくて、自分でネットで調べたんですね。

ズラータ アニメが好きな友達はいましたけど、日本語を学んでいる友達はいなかったので、相談できなかったんです。

日本とウクライナの文化の違い

――先程、ウクライナにいた時に抱いていた日本のイメージについて聞きましたが、実際に日本に住んでみて良かった点はどんなところですか?

ズラータ 例えば、今住んでいるアパートの水道水の味も、ウクライナとは違うんですよ。ウクライナの水道水は変な味がして、水が流れるパイプも古い。

 あと、細かいことなんですけど、ゴミを分別することとか。そういうのはウクライナにも見習ってほしいです。

――逆に想像と違ったことってありますか?

ズラータ 日本に来る前から日本の鉄道に興味があったんですが、地下鉄の中が暑いことはイメージと違っていました。ドニプロでは、夏に気温が30度になっても地下鉄に入ると結構涼しいから、上着を持っていったほうがいい。でも、日本の地下鉄は10月でも暑い。

――ウクライナの方が日本より良かったと思う点はありますか?

ズラータ 広いことです。ウクライナでは、道端でひとつの建物の写真を撮る時、他の建物が写らない場所がいっぱいあります。でも日本だと、私が学校まで行く道はすごく狭くて、2人並んで歩くのも難しい。

 あと、ウクライナで住んでいた家は高さがあって、遠くの景色も見えました。でも今はそんなに高い場所に住んでいません。そういうのはまだ慣れていないかもしれない。

――少し話がズレますが、日本のネットでは、ウクライナに寿司屋が多いという話題に関心をもたれています。実際にウクライナには寿司屋が多いんですか?