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幼子おんぶして街頭演説は“選挙違反”の恐れ…女性立候補のハードル「曖昧なルール」子育てママの声は届くか 【愛知発】

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genre : ライフ, 政治, ライフスタイル, 働き方

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伊藤孝恵参議院議員:
父親や母親が一生懸命自分の思いを述べる姿をみせてはならない、それを見ていた子供たちが手を振ったら、それは公職選挙法違反である。ここの線引きやバランスというのに対して、法律のみならず社会がどういう風に線引きをしていくかっていうのも、またひとつ論点だと思う

2022年の参院選に挑戦した田村さんは、自分と同じ境遇の女性候補を少しでも支えようと2022年10月、同じ問題意識を持つ議員らとともに、立候補する女性を支援する「こそだて選挙ハック」を設立した。

 

この日は、産後2カ月で今回の統一地方選にチャレンジする女性候補の元を訪ね、「子供がポスターを貼るのは問題ないか」という問いに答えた。

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田村真菜さん:
それも労務だから(OK)。ただ、ポスター貼りながら子供が「うちのママよろしく」っていうのはダメだとか…

総務省の通達内容などをもとにアドバイスを行っている。また“子連れ選挙”に関するルールを、わかりやすくまとめた。

 

リーフレットにしてWEBで公開している。

子育てしながら立候補する女性をもっと…選挙中の保育園の利用はOKに

 

子育て中でも立候補しやすくしようという取り組みは、神奈川県鎌倉市でも行われていた。

 

鎌倉市でビーチや路地の清掃活動をする藤本麻子さん(38)は現職の鎌倉市議で、「こそだて選挙ハック」の発起人の1人だ。

 

会社員時代に、育児中の女性の働きづらさに違和感を抱き、2021年4月、選挙に初挑戦。

 

夫も普段より多く育児や家事を分担したが両立は難しく、当時まだ小学校入学前だった息子を1週間、県内の実家に預けて選挙戦に臨んだ。

藤本麻子市議:
70歳近い母親が(息子を)預かることはあるけど、朝から晩まで7日間っていうのは大変だったみたいで、最終日にすごく具合悪くなっちゃって。投票日の夜、結局母親を救急で病院に連れて行って、一緒に開票を見守るみたいな形になっちゃったんですよね

こうした経験もあって、「こそだて選挙ハック」の活動の中で聞いた悩みを市議会で質問した。

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