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解雇理由や組織内不和の原因としての「態度が悪い」
そればかりか、我が国の企業においては、解雇理由や組織内不和の原因が従業員の「態度が悪い」であるケースが多数あるのは、労働関係のレポートや書籍でも明らかです。社員旅行に行かない、仕事帰りの飲みに付き合わない、遅刻が多い、電話に出るのも不愛想、いつ見ても猫背などなどの態度の問題には、「組織に溶け込めないお前」と「解雇したい私」という謎の労使関係の緊張を生み出すメカニズムがあるのでしょう。
仕事や学業などのパフォーマンスに直結しない、人間の好き嫌いが評価に反映されるのは、上下関係や組織を情実が優先される悪しき風潮に染めてしまうのだろうなあと思うわけであります。体育会系でも、まず「やる気を見せろ」とか「声を出せ」などの態度を重んじる風習が残りますし、長時間練習当たり前の縦社会で育つと、社会の理不尽を個人の問題として飲み込む仕組みができてしまいます。世間なり組織が不合理だから個人が悩んでいるのに、そういう問題も弁(わきま)えられないお前が悪いと叱責されたら、鬱になる人が多数出るのも不思議ではないと思います。
その点、理不尽に直面するとその場で大爆発することも多い私ですが、溜め込まないことって姿勢を良くするより大事なスキルだと思うんですよね。面倒くさくて態度が悪いと思われることも多いけど。