ソロ活動、世間からのバッシング…逆境を経て強くなった
当の辻は、モーニング娘。在籍中はセンターに行きたいとか、前に行きたいという気持ちは一切なかったが、《ソロになって自分の意思が強くなっていくごとに、なんでセンターじゃなかったんだって(笑)。前に行きたかったなあって、いまは思います》と顧みている(同前)。
ソロ活動は、もとはといえばユニット・W(ダブルユー)で相方だった加護亜依の活動休止によりやむなく始めたものだが、結果的に仕事に対する責任感、向上心を高めることになったらしい。結婚・出産後の世間からのバッシングにしてもそうだが、逆境に置かれることで辻は強くなっていったといえる。
子供たちには自分のアイドル時代の映像は一切見せてこなかったという。それが2019年、ハロー!プロジェクトの20周年公演などでWが限定復活したとき、初めてステージを見てもらった。子供たちは「ママ、本当にアイドルだったんだね」と言い、それからというもの家では彼女の曲がかかり、歌ったり踊ったりしてくれるようになったとか(『女性自身』2019年8月20・27日号)。
辻が子供に願うこととは?
長女の希空はあと3年ほどで辻が彼女を産んだ20歳になる。じつは辻の母も祖母も最初の子を20歳で産んでいた。辻はそれもあって、子育てが終わってからは夫婦でゆっくりするという夢を抱きつつ、一方では、今度はおばあちゃんとして再び赤ちゃんに囲まれている未来を想像する自分もいるという。あの“辻ちゃん”がおばあちゃんになった姿はまだ想像できない。だいたい十数年後でも彼女はまだ40代から50代初めとあって、孫とはおばあちゃんというよりは一緒に遊び回る友達に近い関係を思い描いているようだ。
とはいえ、仕事を始めたばかりの希空にはまだ結婚や出産を考える余裕はないのではないか。辻自身、子供たちには成長するため、自分と同じようにどん底を味わってほしいとかねがね願ってきただけに、大変なのはこれからともいえる。下の子供たちも成人して社会に出る年齢になるまでにはまだ10年近くある。それまでは、まだ辻が夫婦水入らずでゆっくりするのはお預けだろう。いや、常に何かをしていないと落ち着かないという彼女のことだから、たとえ子育てを終えても、そのときにはまた別の熱中するものを見つけていそうだが。
