今回の文藝春秋PLUS「+SESSION」では、壇蜜さんをゲストに迎え、ロスジェネ世代の仕事と結婚、そしてテレビ業界の変化について語っていただきました。「文春オンライン」では、その中から一部を抜粋して紹介します。

【文藝春秋PLUS+SESSION:壇蜜さんが語るロスジェネ世代の仕事と結婚】

 

登壇者: 壇蜜さん(グラビアアイドルとしてデビューし、テレビや映画、ラジオなど様々な舞台で活躍)

 

司会進行: 村井弦(文藝春秋PLUS編集長)

壇蜜さん

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ロスジェネ世代としての自覚と経験

――壇蜜さんはロスジェネ世代の中に入っているんですよね。

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壇蜜 ぎりぎり入っちゃったと。平たく見ると結構な年齢が該当されるそうですよね。私が一番最後の方なんだなっていう自覚はあります。1980年生まれなので。

――「ロスジェネ世代」と言われている方々に壇蜜さんは親近感を覚えるのか、どのようにご覧になってますか。

壇蜜 大変な思いをした同志的な目では見てます。ただ仲間かどうか、同じ価値観を共有できるかどうかってのはちょっといまだにわからないなって。できる方もいるし、できない方もいるっていうのは当たり前のことかなって感じてます。

ロスジェネ世代への政策と支援

――ロスジェネ世代に対する、国の政策とか支援というものも注目されたりしますけど、これまで政治が打ち出してきた政策は充分だと思われるのか、足りていないと思われるのか、いかがですか。

壇蜜 決して我が国、自分が生まれた国の悪感情みたいなことは言いたくないですけど、もう少し助けていただいてもよかったな、もう少しフォローがあってもよかったなっていう気持ちは正直あります。

 

――フォローっていろんな方法があるのかなと思うんですけど、ご自身の実感としてどういう助けが足りなかった、どういう助けがあったら良かったと思われますか。

壇蜜 まず、いろんな税金だったり、国から求められるものを払っても安心して生きていける、ご飯が食べられる生活がしたかった。それだけです。

――安心できていない、ご飯を食べることを心配してしまうような危機感や恐怖心を抱いてきた感覚はありますか。

壇蜜 自分の収入だったり、もらえるお金や手当みたいなものをかき集めて、生きていくために今後どれだけ必要なの? 私あとどれくらい生きるの? って考え始めるとやっぱり笑顔が消えちゃいますよね。未来ってもうちょっと笑って話したかったし、笑って期待したかったんですけど、ちょっとそうはいかなかったかな。