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トレード直後に届いたLINE…15年目の電撃移籍、木村文紀の波乱万丈

文春野球コラム ペナントレース2021

2021/09/15
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33歳バースデー後、初のメットDへ

 今年5月、新型コロナウイルスの陽性反応が出た源田壮亮の「濃厚接触者」と特定され、広島で隔離生活を余儀なくされた。登録を抹消されると、そのまま1軍に復帰することなく、今回のトレードが発表された。

「正直、寂しいです」

 トレードが決まった直後に木村から届いたLINEの内容だ。

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 それが、つい最近は「少しは慣れましたね」になった。奥さんと、まだ1歳の子どもと離れ、札幌での単身生活についてはやはり、「寂しいです」とも。

 さあ、そんな木村が14日からの西武3連戦でメットライフドームへ戻ってきた。移籍後2度目となる、古巣の本拠地での試合だ。14日の試合前には西武の選手や関係者らに挨拶して回っていた。聞くと、前日のオフには家族にも会えたそうだ。

 色んなことが起きる野球人生。このコラムではマイナスの思い出ばかりを紹介してしまったが、もちろん、華々しい活躍もある。西武では満塁本塁打もあれば、19年9月15日のロッテ戦では木村が打った飛球を相手の外野手同士が衝突して失策する間に一気にサヨナラの本塁を踏み、チームの優勝マジックが点灯するなど、劇的な場面を何度も生み出してきた。外野からのバックホームは、ほれぼれするようなレーザービームだ。

 13日に33歳となったばかり。14日は出場の機会はなかったが、15日以降、出番が来れば、西武ファンからも日本ハムファンからも大きな声援が送られることだろう。

 屈託のない性格で、新天地でもファンや仲間から愛される選手になるのは間違いない。前回のメットライフ3連戦では安打を打てなかった。できることなら、15日でも16日でも、古巣との一戦であいさつがわりの大活躍を、と書いたらライオンズファンに怒られるだろうか。それでも、木村の野球人生にまた新たな名シーンが刻まれることを願わずにはいられない。

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