【じ】「女性目線」なる表現

日本語探偵

飯間 浩明 『三省堂国語辞典』編集委員
エンタメ 読書
国語辞典編纂者の飯間浩明さんが“日本語のフシギ”を解き明かしていくコラムです。

褒めことばではないです

 国語辞典はおっさんだけで作っているケースが多い。たとえば、『三省堂国語辞典』(三国(さんこく))の場合、私たち編集委員(中心となる執筆者)も男性なら、出版社の担当編集者も男性です。

 以前、ある席で、辞書のユーザーからこんな提案をもらいました。

「先生は男性なので、ファッション関係などは専門外でしょう。女性を含め、各分野の人を編集委員に加えては」

 編集委員に女性を加えることは大いに賛成です。人は誰でも、性別を問われずに仕事を任される権利があります。能力主義でいけば、辞書の編集委員も男女半々ぐらいになるはず。今後は改善していくべきでしょう。

 ただ、注意してほしいのですが、辞書の記述に不備があるとすれば、それは「おっさんが作っているから」ではありません。不備の理由は、ひとえに「編集委員が勉強不足だから」です。

有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。

記事もオンライン番組もすべて見放題
初月300円で今すぐ新規登録!

「文藝春秋電子版」は雑誌付きプランが断然お得!! 電子版分は実質無料 今すぐお申し込み

初回登録は初月300円

月額プラン

1ヶ月更新

1,200円/月

初回登録は初月300円
※2カ月目以降は通常価格で自動更新となります。

年額プラン

10,800円一括払い・1年更新

900円/月

1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き

電子版+雑誌プラン

12,000円一括払い・1年更新

1,000円/月

※1年分一括のお支払いとなります
※トートバッグ付き
雑誌プランについて詳しく見る

有料会員になると…

日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事、全オンライン番組が見放題!

  • 最新記事が発売前に読める
  • 毎月10本配信のオンライン番組が視聴可能
  • 編集長による記事解説ニュースレターを配信
  • 過去10年6,000本以上の記事アーカイブが読み放題
  • 電子版オリジナル記事が読める
有料会員についてもっと詳しく見る

source : 文藝春秋 2019年12月号

genre : エンタメ 読書