国語辞典編纂者の飯間浩明さんが“日本語のフシギ”を解き明かしていくコラムです。
褒めことばではないです
国語辞典はおっさんだけで作っているケースが多い。たとえば、『三省堂国語辞典』(三国(さんこく))の場合、私たち編集委員(中心となる執筆者)も男性なら、出版社の担当編集者も男性です。
以前、ある席で、辞書のユーザーからこんな提案をもらいました。
「先生は男性なので、ファッション関係などは専門外でしょう。女性を含め、各分野の人を編集委員に加えては」
編集委員に女性を加えることは大いに賛成です。人は誰でも、性別を問われずに仕事を任される権利があります。能力主義でいけば、辞書の編集委員も男女半々ぐらいになるはず。今後は改善していくべきでしょう。
ただ、注意してほしいのですが、辞書の記述に不備があるとすれば、それは「おっさんが作っているから」ではありません。不備の理由は、ひとえに「編集委員が勉強不足だから」です。
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source : 文藝春秋 2019年12月号