北海道美唄(びばい)市。年間降雪量が8mを超える北海道でも有数の豪雪地帯だが、夏の美唄は水田の緑が目に鮮やかだ。
その水田の間に高さ5mほどの土の山があった。近づいてよく見ると、土に見えたのは実はウッドチップで、その下に白く覗いているのは――なんと雪だ。雪山の傍らにある大型ハウスの扉を開けると、微かに水の香りが漂う。配水管をくぐるようにして奥へと進むと水槽が並んでおり、その中に「それ」はいた。
約4000匹のニホンウナギである。
夏でも溶けぬ雪山とウナギ。この奇妙な取り合わせは何を意味するのか。
その謎を解くカギを握るのが、株式会社「雪屋媚山(ゆきやこびやま)商店」(美唄市)で代表取締役“番頭”を務める本間弘達(こうた)氏だ。
「ちょっと誤算でしたね。気付いたら“ウナギ屋さん”になってました」
あっけらかんと笑う本間氏は、もともとは道内のゼネコンで設計を務めていた。
有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。
記事もオンライン番組もすべて見放題
初月300円で今すぐ新規登録!
初回登録は初月300円
月額プラン
初回登録は初月300円・1ヶ月更新
1,200円/月
初回登録は初月300円
※2カ月目以降は通常価格で自動更新となります。
年額プラン
10,800円一括払い・1年更新
900円/月
1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き
電子版+雑誌プラン
18,000円一括払い・1年更新
1,500円/月
※1年分一括のお支払いとなります
※トートバッグ付き
有料会員になると…
日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事が読み放題!
- 最新記事が発売前に読める
- 編集長による記事解説ニュースレターを配信
- 過去10年7,000本以上の記事アーカイブが読み放題
- 塩野七生・藤原正彦…「名物連載」も一気に読める
- 電子版オリジナル記事が読める
source : ノンフィクション出版 2025年の論点